財務トピックス(コンサルタントコラム)

【第二弾】Beforeコロナ時に財務改善を実行した企業の「今」

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新型コロナウイルス感染症に罹患された皆さま、および関係者の皆さまに心よりお見舞い申し上げますとともに、1日も早い収束を心よりお祈り申し上げます。

皆様こんにちは。
船井総研の金融M&A支援部、財務・組織再編チーム・リーダー小松です。

4回シリーズで紹介している、Beforeコロナ時に財務改善を実行した企業の「今」の第二弾ということで、今回は首都圏で訪問・介護事業を展開するB社をご紹介させて頂きます。

◎前回の、空調工事事業を主に展開するA社についてのコラムはこちらから

ご承知の通り、首都圏はコロナウイルスの影響も大きく、とりわけ医療福祉事業においてはコロナウイルスの感染拡大防止の最前線ということで、現場の方々は神経を擦り減らしながら日々の業務に尽力されています。
そんな中においてB社の事業の状況はどのような状態なのか、一抹の不安を持ちながら2020年8月に実態を把握すべく取材を行いました。

1.Beforeコロナ当時の当社状況の紹介

約2年前に弊部にて財務支援をさせて頂いた企業様です。概要について下記内容で触れさせていただきます。

①企業概要と当時の財務状況
2011年に法人を設立されて創業8期目を迎えていたB社の業績は売上5.1億円、経常利益は約6百万円、キャッシュフロー(以下、CF)約12百万円という状況で、傍から見れば「創業から8期目で大台の5億円を突破、従業員も約80名在籍しており多くの雇用を創出」という”成功している企業”でしたが、社長としてはもっと会社を良くしたいという気持ちを持っており、何か取り組めることはないかと考えられていました。
そんな折、弊部とご縁がありサポートをさせて頂きました。

②取り組まれたこと及び成果
(1)当時の社長の心境

借入金の返済原資であるCF約12百万円に対し、金融機関への年間返済額31百万円という資金繰り(所謂、資金繰り償還)でしたが、社長の意識としては「確かに資金繰りは繁忙であるが、企業の資金繰りというものはそんなものだろう」「債務超過にならなければ、最終的に会社を清算する際に借入金を全額返済できるのでそれでよいのだろう」といった具合で、気になっているが仕方がないことだと認識されていました。

(2)実際に取り組まれたこと❶

■現状把握・分析
前回のコラムでも紹介した手順の通り、まずは、返せるお金(CF)と返さないといけないお金(借入金の年間返済額)の差異を確認し、その差異の原因分析をしました。
分析の結果、B社においても資金繰りを悪化させている主たる理由が「業績に問題がある」わけではなく「借入の仕方が最適でない」ということが判明しました。
自社の財務状況についてはそれなりに良いとの自負を持たれていたB社の社長は、その事実に非常に驚かれていました。
実際に、一部の借入については連帯保証人無しでの取組み実績もあり、弊社側で実施した分析においても、金融機関評価自体は非常に高いという結果が出ておりました。
がしかし、「借入の仕方」は最適ではありませんでした。
財務改善支援を終えた後に、B社の社長が「今まで金利引下げと保証人有無の交渉しかしていなかったが、それは間違っていたんですね」とおっしゃっていました。
社長自身、借入の仕方の最適化が如何に重要かを感じての発言でしたので、私としても印象深く覚えております。
では、実際の取組み成果はどうだったのか。

■取組み成果
金融機関との面談を通じて、借入金の年間返済額を約6百万円まで減少させることに成功し、毎年お金が貯まる状態(所謂、利益償還)となりました。

(3)実際に取り組まれたこと❷
■収益性向上の施策立案・実行
資金繰り改善がなされた後、当時課題と認識されていた収益性向上に向け、事業計画とアクションプランを立案し着実に実行されました。

■取組み成果
施策取組みの翌期には年商約5.8億円、営業利益30百万円超という収益企業へ変貌を遂げました。
また、その利益をもって期末には従業員に対して特別賞与の支給まで実施されました。

2.現状

ここまでが、Beforeコロナ時代の当社の状況でした。そんなB社の現状とは・・・。

結論からお伝えすると、
(1)コロナウイルス影響を受けた2021年1月期決算でもしっかり経常黒字を確保となる見通し
(2)現状通り推移すれば、前期同様に特別賞与の支給を考えている
といった状態で底堅い経営をなされていました。

取材の中で、「コロナ問題前に財務改善に取り組んで収益性を向上させたことによって、今年も、コロナ禍で最前線で対応している職員に報いること(特別賞与の支給)ができそうです。」と仰っている社長の姿が印象的でした。

3.皆様にお伝えしたいこと

前回のコラムでもお伝えさせて頂きましたが、本格的なWithコロナ時代に突入し、コロナとの戦いは長期戦、あるいは共存といったことが叫ばれる中で、どこかのタイミングで財務戦略の立案・施行は間違いなく必要となります。
こんな時だからこそ、目の前の資金繰り手当て=短期的な課題に目途をつけた企業様においては、Withコロナ時代を生き抜く財務戦略=中長期的な課題の解決に是非一度、真剣に向き合って頂ければと思います。

4回シリーズで掲載している本テーマですが、第三・第四弾は本日ご紹介したB社が実際に取り組まれたことについて詳細をご紹介させて頂きます。
コロナ禍で戦う中小企業の経営者の一助になれば幸甚です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

◎次回、第三弾はこちらから

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【この記事を書いたコンサルタント】
金融・M&A支援部

船井総研の財務コンサルティングは、企業の業績アップを「資金と管理面」からバックアップする実行型コンサルティングです。
財務指標をただ算出してその上下を評価するのではなく、それらの指標をどのように経営判断、投資判断材料とするのか、持続的な成長を支える為に必要な資金調達額を最大にするための施策を検討、実行します。
攻めの投資を実現する際に最も大切なことは、その1期のみ最大の成果を出せることではなく、持続的に最大限の成長を継続することです。
それを資金面から実現する戦略をデザインします。

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