財務トピックス(コンサルタントコラム)

コロナ融資に頼らず無担保無保証借入実現セミナー振り返り

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◆はじめに

 年末より厳しい寒さが続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
本コラムでは昨年10月、今年1月に開催し反響の大きかった「コロナ融資に頼らず無担保無保証借入実現セミナー」の振り返りをいたします。

 当セミナーではタイトルの通り借入の無担保無保証を実現した事例から、コロナ禍においても好条件で資金調達や既存借入が可能であることとそのコツをお伝えいたしました。

 前提として、本セミナーで事例として挙げました「富士酸素工業株式会社様」の説明をさせていただきます。
 当会社は静岡県に本社を置く、ガスの製造・販売を本業とされている会社様です。前代表の逝去に伴い現代表へ予期せぬタイミングでの事業承継、本社移転計画の具体化の2点を船井総研の財務グループにご相談いただいたのがきっかけで、財務のご支援に入らせていただきました。
 結果として2020年9月に短期継続融資(当座貸越)の枠を2億円拡大、既存・新規含むすべての借入の無担保無保証を実現いたしました。

◆実現のポイント

では、時系列で上記実現までの流れを見て参ります。

時系列

(1)財務分析報告書による財務戦略再構築
 まずは現状の財務状況を正しく把握し、そこをふまえて新規行と既存行それぞれに異なるアプローチを実施いたしました。当社の場合、新規行へは無保証化の起点としての打診を行い、既存行へはバンクフォーメーションの整備を目的に面談を行い、結果として起点となる新規行との無保証取引を実現すると同時に、既存行ともコンタクトをとることとなりました。

(2)メインバンクに対して資金調達方針を提出
 今回当社は新社屋のための大型資金調達目指していたため、POINT(1)での取組結果を受けて今後の資金調達方針を作成し、メインバンクと情報の共有を実施いたしました。その面談の際に当社主導で「シンジケートローン(協調融資)」の打診を行い、メインバンクへの協力を打診いたしました。

(3)メインバンクに対して事業計画を提出・再提出
 協力を仰いだだけではメインバンクが必ずしも首を縦に振るとは限りません。大型の融資ともなれば、相応の返済能力を求められます。ここで、金融機関が重視する項目を記載した事業計画を作成しメインバンクへ提出いたしました。
 協調融資の主幹事行となることを応諾いただいた後も。借入実行まで気は抜けません。再度事業計画を提出することで実現までの不安材料を払拭いたしました。

◆おわりに

 望ましい財務戦略の実現のためには、財務分析を行い方針を明確に定めたうえで、金融機関へ適切な手順・方法で情報開示を行うことが重要となります。

 コロナ禍においても自社にとって適切な財務戦略を採ることで、好条件での借入は実現可能です。コロナ融資の返済や新たな資金調達に悩まれている経営者様は今一度財務の見直しをされてはいかがでしょうか。

 本コラムは以上となります。本コラムでご紹介した成功事例と共に企業戦略をたてる一つの手法となれれば幸いです。

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【この記事を書いたコンサルタント】
財務支援部

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財務指標をただ算出してその上下を評価するのではなく、それらの指標をどのように経営判断、投資判断材料とするのか、持続的な成長を支える為に必要な資金調達額を最大にするための施策を検討、実行します。
攻めの投資を実現する際に最も大切なことは、その1期のみ最大の成果を出せることではなく、持続的に最大限の成長を継続することです。
それを資金面から実現する戦略をデザインします。

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