財務トピックス(コンサルタントコラム)

お金の悩みゼロの社長が「やっていること」TOP5 前半

  • 最終更新日/

船井総合研究所 金融M&A支援部の谷です。

今回はお金の悩みゼロの社長が「やっていること」TOP5をお伝えしたいと思います。

そして、本日は、第5位~第3位までを紹介していきたいと思います。

突然ですが、あなたは「お金の悩みは全くない」と自信を持って言えますか?

今、心の中ですぐに「YES」と思わなかった人は、このコラムを読む価値があります。
今からお伝えする5つの行動を実践すると、お金の悩みゼロに近づくことができます。

中小企業の社長の悩みのほとんどは「ヒト」か「カネ」に関する悩みではないでしょうか?

私は毎年数百人の社長からお金に関する悩みの相談を頂きます。

どのような悩みが多いかと言うと、
・利益は出ているのになぜかお金がたまらない
・お金の動きがよく見えない
・試算表と手元で管理している数字が合わない
・どれくらい投資をしても大丈夫なのかわからない
・どれくらい銀行から借入できるのかわからない
というご相談です。

しかし、一番多いのは、
「財務のことがよくわからない、何が問題なのかもわからない」
というお悩みかもしれません。

財務に強くなる、というのは一朝一夕には身につきませんが、お金の悩みをゼロに近づける、ということは比較的すぐにできます。

財務に詳しい=お金の悩みがゼロ、というわけではないからです。

お金の悩みをゼロに近づけたい方はぜひ、今回お伝えする、お金の悩みゼロの社長がやっていることTOP5を実践してみてください。

実際にこのTOP5を実践してお金の悩みがゼロに近づいた社長もたくさんいます。

ぜひあなたも今からお伝えすることを実践してお金の悩みをゼロに近づけていきましょう。

では、早速行きましょう。

第5位「月次決算を10日以内に締めている」

まず、第5位は「月次決算を10日以内に締めている」です。

具体的に言うと、1月の試算表が2月10日までにできている、2月の試算表が3月の10日までにできている、ということです。

あなたの会社は、試算表は何日頃に完成していますか?
1ヶ月以上かかっている方も多いのではないでしょうか?

なぜ、月次決算を10日以内に締めているかというと、先月の実績を早く確認したいからと、必要な対策を早く実行していきたいからです。

先月は儲かったのか、儲かっていないのか、
先月の取組はうまくいったのかいっていないのか
先月は何にいくらぐらいお金がかかっているのか
先月までの累計でどれくらい売上、利益は出ているのか
このまま予定通り取組を続けていいのか、修正が必要なのか

経営者であれば必ず確認したい事だと思います。
これらを早く確認するためには、月次決算を早く締める必要があります。

また、中小企業特有の課題として、経理・会計の正確性の問題があります。
つまり、「実態と試算表の数字が合わない」という問題です。

この原因は、売上の請求が抜けている、売掛金の消込が抜けている、請求書が届いているのに会計ソフトへの入力を忘れている、などです。

月次決算を毎月しっかりと締めているとこういった問題にすぐに気付くことができますが、毎月締めていなかったり締めが遅いと気付くのが遅くなったり、その時は気付かずに決算の時に初めて気付く、というようなことが起こります。

試算表上は現金が1000万あるのに実際にそんな現金は手元にない、
詳細不明の仮払金が毎月どんどん積みあがっている

みなさんもそのような経験あるのではないでしょうか?

こうして正確じゃない決算ができあがってくると、金融機関も「この決算はおかしい、粉飾ではないか?」との疑いを持つようになり、融資に慎重になります。
最初はは少しのズレでも、1年2年と年月を重ねていくと大きなずれとなって修正することがどんどん難しくなってきます。

こういった問題を早期に発見するためにも、月次決算を10日以内に締めることは重要です。

10日以内、と言いましたが、お金の悩みゼロの社長の多くは5日以内に月次決算を締めています。
皆さんもまずは10日以内に月次決算を締めることを目標に経理業務を見直してみてはいかがでしょうか。

第4位「当座貸越を上手に活用している」

第4位は、当座貸越を上手に活用している、です。

当座貸越ってみなさん聞いたことはありますか?
借入の種類の1つで、枠の契約をして、その枠の範囲内であればいつでも借りたり返したりできる借入のことです。

当座貸越のメリットは大きく2つあります。

1つ目は、毎月の返済がない、ことです。
つまり、元金は借りっぱなしで、利息だけ払っていればOKということです。

みなさん、借入は毎月必ず返さないといけないと思っていませんか?
お金の悩みゼロの社長は、借入を全て毎月返済が必要な借入にせずに、この当座貸越をうまく組み合わせて毎月の返済をコントロールしています。

2つ目のメリットは、借りた金額、期間にだけ利息がかかる、ことです。
つまり、お金に余裕があるときは当座貸越を返済してしまって、金利コストを削減することができます。

みなさん、いざというときのために、お金を余分に借りていませんか?
お金が不足する時期と余る時期がある場合、不足する時期に合わせてお金を借りるので、お金が余る時期の金利コストがもったいないと感じたことはありませんか?

お金の悩みゼロの社長は、当座貸越をうまく使って無駄な金利コストを減らし、利益やキャッシュを残しています。

ただし、当座貸越は誰でも使えるわけではありません。

通常の融資よりも審査ハードルは高いため、一定の財務内容の良さが必要になります。
また、業種やビジネスモデルによっては当座貸越が作れないケースもあります。

しかし、当座貸越は上手に使えばお金の悩みを一気に解決することができる非常に有効な手段です。

自社は当座貸越を使うことができるのか?
その場合、いくらぐらいの枠を作った方がいいのか?
当座貸越をうまく使った借入全体の最適なバランスはどのようにとればいいのか?

ぜひ金融機関の担当者や顧問税理士や財務コンサルタントなどの専門家に相談してみてはいかがでしょうか。

うまく使えば効果は絶大です。

本日はここまでです。次週は第3位~第1位を紹介していきます。

◎次回の内容はこちら

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【この記事を書いたコンサルタント】
谷 翔太

大学卒業後、地方銀行に入社。銀行では5年間勤務し、中小企業を対象に法人営業を経験。
船井総合研究所に入社後、企業の成長を財務面からサポートし、企業のステージに合わせた最適な財務提案が経営者から高く評価されている。
近年は、資金調達や金融機関対策の支援だけでなく、財務管理体制の構築の支援にも注力している。

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