財務トピックス(コンサルタントコラム)

コロナ融資だけじゃない、コロナ禍で中小企業が持つべき選択肢 とは

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いつもメルマガをご覧いただきありがとうございます。
今回テーマは、
コロナが引き起こした企業財務の悩みと次の選択肢
についてです。

約3年前から続く新型コロナウイルス感染症。
コロナ発生以降、今までとは違う生活様式やビジネスモデルが
ニューノーマルとして産まれていますが、
皆様は企業における財務のニューノーマルについて
考えたことがありますでしょうか。

コロナ禍では、
売上が蒸発し、利益が上がらない」なんて当たり前。
コロナ融資」を筆頭に資金を準備する様々な手段が緊急的に設置されたことも記憶に新しいと思います。
コロナ融資は企業の命を繋ぐ対応でしたが、
実際は「予期せぬ過剰債務」であり、思ってもいなかった多くの借入を背負う企業が日本全国に多数発生することとなりました。
結果として最近では「ゾンビ企業」のようなキーワードが産まれています。

このような副作用が、
財務のニューノーマルを作り出していくわけで、
コロナをきっかけに変化が起こっているからこそ、
目線を先に向けて次に取るべき選択肢を見極めていかなければなりません。

コロナが変えた財務の世界

コロナが起こす変化の波は銀行も例外ではありません。
銀行からするとコロナきっかけで多くの融資が産まれています。
それ自体は大きな問題ではありませんが、
ポイントは「返済の目途」です。

もともとが緊急的な要素が強い融資でしたので、
返済の据置対応等で企業の資金繰りを支えてきたわけですが、
今、問題視されているのが企業の返済能力となります。
2023年1月には新制度として、
コロナ借換保証制度が開始されました。
返済に困った企業に臨時的に対応する結果です。

ここからわかることが
銀行から見て支援の基準となる
「融資を返せる安心な企業」と
「融資が返せない疑いのある企業」の
二極化がより一層進むということです。

今後、利益が回復しても
コロナで背負った過剰な債務を返済出来ない企業が
多く出てくる危険な状況に銀行も置かれていることとなります。
銀行は融資の回収が出来ない疑いがあれば、
もちろん積極的な支援はストップします。
このような状況でも、
積極的な支援をしてもらえる企業とそうでない企業の分かれ目になるのが、
先ほどの「安心な企業」かどうかです。

安心な企業とは、何か、
是非、企業の「純資産」の額に目を向けてみて下さい。

まずは自己分析を進めよ

決算書に記載されている純資産の額はどのようになっているでしょうか。
3年で増加しているのか、減少しているのか、答えは様々だと思います。
一般的にはコロナで利益が上がりづらくなった数年で、企業の純資産は傷ついています。純資産は毎年の利益が積みあがった結果が現れているからです。
だから銀行は純資産で安心な企業かどうか判断しているわけとなります。
もちろん、
他の要素も見ていますが、コロナの影響で利益の状態がわかりづらくなった今、
より純資産の影響力は増しています。

純資産は利益の積み重ねです。
増加させるための主な手段は利益を積み重ねるしかないかと思われていますが、
それだけではありません。
そこで取るべき選択肢が「資本性劣後ローン」になります。
資本性劣後ローンとは借入手法の1つです。
ですが、
通常の融資と違う特徴がいくつかあり、
その中で代表的なものが純資産額を増加させる効果がある。
というわけです。

そんな資本性劣後ローンにはメリットが複数存在します。
①純資産が増加する効果
②期間が長期で資金繰りが安定
③金利が業績に連動して適用
このようなメリットを上手く活用することで
ビジネスモデルの再構築を目指した新たな投資が実現出来るようになり
他と差別化したアフターコロナへの成長のきっかけとすることが出来る取り組みだと感じていただけると思います。

その反面注意しなければならない点が、
通常の融資と比べると審査の難易度が高いということです。
やはりメリットが大きい分、審査の際に必要となる
事業計画の準備や銀行の協力姿勢が審査に大きく影響してきます。
だからこそ、
しっかりと準備した上で進めていくことが重要であるとご理解いただければと思います。

要チェック!資本性劣後ローン導入の極意

船井総研の財務コンサルティングの現場では、
様々な財務課題を抱えたお客様のご相談に対して実行支援の中で解決策を進めております。今回のご紹介した資本性劣後ローンを導入して成長への切り返しを行った事例もございますので、広くご相談下さい。
また、
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通常は難易度が高いと言われている資本性劣後ローンをどのように導入し、銀行の評価がどのように変わったのか、その秘訣や効果を感じていただける内容となっておりますので是非ご参加下さい。

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セミナー概要
【日程】
2023/ 3/ 20 (月)
2023/ 3/ 23 (木)
2022/ 4/ 5 (水)
【時間】
13:30~15:00
【会場】
オンライン形式

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【この記事を書いたコンサルタント】
財務支援部

船井総研の財務コンサルティングは、企業の業績アップを「資金と管理面」からバックアップする実行型コンサルティングです。
財務指標をただ算出してその上下を評価するのではなく、それらの指標をどのように経営判断、投資判断材料とするのか、持続的な成長を支える為に必要な資金調達額を最大にするための施策を検討、実行します。
攻めの投資を実現する際に最も大切なことは、その1期のみ最大の成果を出せることではなく、持続的に最大限の成長を継続することです。
それを資金面から実現する戦略をデザインします。

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