財務トピックス(コンサルタントコラム)

経営幹部や後継者に伝えたい本当の「経営者目線」はB/Sで語る

B/Sを経営者目線で読み解くために、まず欠かせない3つのポイント

 
こんにちは。船井総研石田です。
 
企業経営を進める中で「出店を行いたい」、「採用を推し進めたい」、「人件費を上げたほうがいいのか?」、
「社宅の整備をしてみるのはどうか?」など、考えられる施策は、様々あるかと思います。
 
そういった様々な施策に対する意見というものに対して、経営者としての判断を下す際皆様は、
どのような判断基準によるでしょうか?
 
おそらく、ほぼすべての経営者様が、何かしらの資料や指標など、
可視化されたものを活用していないのが現状だと考えられます。
そのような離れ業に近い「経営者の勘」は、経営幹部や、後継者と共有することが非常に難しいかと思われます。
それは、経営者様がこれまで経験されてきた年数や状況を追体験して初めて得られるであろうことであり、
一朝一夕に到達できる境地ではありません。
一方で、このような感覚こそ、表題にもあるように、経営幹部や、後継者に本当に必要な「経営者目線」
なのではないでしょうか?
 
今回は、そういった「経営者目線」とは何か、の落とし込みと
それに必要なポイントについてお伝えしていければと思います。
 
 
1.月々の資金の流れを知ること
 
この場合の経営者目線は何かといえば、資金繰りを頭の中でこなすということです。
具体的に把握するべきことは、1か月間で会社のお金がどういった内容で、収入として回収できて、
どのような内容で支払いしているのか。そして月末に残高がどの位の水準になるのかということです。
 
もっと細かくするのであれば、支払や回収条件なども鑑みて、
月内での資金収支まで把握していく必要がありますが、まず第一歩目としては、
月内での資金収支をしっかりと把握することです。
これを実際に行う上で、見るべき資料は合計残高試算表のB/Sの部分です。
試算表の中にある貸方借方でそれぞれ資金の出入りが分かる為、この見方を身に着けることで、
現金の動きをしっかりと把握することが出来るようになります。
 
 
2.具体的に資金がどう動いたかを把握し、先々の資金の動きを予測する
 
1でざっくりとした資金の動きを把握した後は、具体的な資金の動きを追いかけます。
それは預金通帳にある全ての入出金を「資金繰り表」に落とし込むことです。
そのような資金繰り実績表を作成することで、過去の自社の資金の流れを理解することが出来ます。
この際に最も注目するべきは、「財務」に関する現預金の動きです。
いつ、いくら資金を借入、返済しているのかという視点が、P/Lにはありません。
その為、経営幹部や、後継者の方にとって社長が頭の中で理解している資金繰りの発想にたどり着くことが難しくなります。
過去のこういった実績を作成して、将来の資金はどう動くか予測することにより、
社長がいつも自身の頭の中で行っていることを可視化してより精緻な将来予測をおこなうことが出来るようになります。
 
 
3.部門ごとの収支と既存の借入を比較して、必要な売上や投資を考える
 
そういった形で、資金繰りを可視化すると逆に資金繰りを正常に回していく為には、収入がどれだけ必要になり、
それを得るためにはどれだけの売上を出さなければならないかが明確になります。
また、そういった売上を上げる為の投資、必要設備の投資などについても、資金繰り上どこまで行ってよいのか。
ということが明確に数字で伝えることが出来るようになります。
 
 
このような形で、数字という明確な根拠をもって経営に必要な項目を話せること。
それが経営幹部や後継者の方にとって最も必要な「経営者目線」ではないでしょうか。
一方で、これらのことをきちんと説明する為には、まず決算書をきちんと把握して、
現状でどのように経営が動いているのかを把握できるという能力が必要不可欠です。
それは、テクニック的なこともありますが、本質的には決算書についての原理原則をきちんと理解するということです。
 
例えば、決算書を見る際は、暦年で並べて見ると「資産の部、負債の部、純資産の部」だけでも
前々期から前期決算にかけて、どのくらい企業の活動規模が大きくなったのかが分かります。
さらにその内訳で、どれだけが他人のお金で調達したもの(負債の部の合計額の推移で確認)で、
どれだけが利益で生み出したものなのか(純資産の部の合計額の推移で確認)などが簡単に読み取ることが出来ます。
ここから、その中で金額が大きい物を比較してみていくと、この会社の1年の軌跡が読み解けてきます。
 
いきなり資金管理まで完璧にこなすということは非常にハードルが高いことと思います。
今回は、まずB/Sについて簡単に理解できる小冊子をまとめました。
財務を理解し、成長企業にする上で役立つ内容となっていますので、ぜひダウンロードしてご覧ください。
 
「資金調達を最適化するためのB/Sの考え方」
 
▼無料ダウンロードはこちらから▼
https://lp.funaisoken.co.jp/mt/funai-finance/reportdownload.html

【この記事を書いたコンサルタント】
石田 知大

関西学院大学出身。法学部を3年飛び級で卒業後、同経済学部へ編入、財政・金融システムを専攻。
卒業後は船井総合研究所に入社。
異業種からの新規参入、調査分析に関するコンサルティングに関わり、現在は財務診断・改善の提案や成長のための事業計画、財務管理体制の構築といったコンサルティングテーマに従事している。
現場に入り込んでの実態に即した実務の改善や、誰にでもできる仕組み作りの提案などに重点的に取り組む。

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