財務トピックス(コンサルタントコラム)

争いの火種になる株式保有割合

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事業承継を考える企業経営者様とお話しする際に、その株主構成を最小に必ずお伺いします。
肌感覚で、社長が100%株を所有しているケースが50%ほど。
後継者と奥様とで三分の一ずつお持ちのケースが30%ほど親族含めて分散させているケースが残りの20%ほどというように感じます。

同族企業経営を行う際に最もよく言われることは「株は100%後継者に集約するべき」ということです。
これは私も全面的に賛成の意見です。もちろんオーナーファミリーで持合いをしている企業や、持株会のような形で運営しているケースを否定するつもりはありません。
しかし、株の所有者が割れているという状況は、諍いが発生した際に強硬的な手段を取る選択肢を発生させてしまいます。
無用なリスクや後顧の憂いを断つ為にも株式は、後継者へと集約させる事をお勧めしています。

ここで、株式の保有割合ごとに株主に出来ることのうち、最も押さえておくべき内容に関して簡単にご説明します。
まずは経営権の掌握という意味で考えた際に、株主総会において、「普通決議」は必ず押さえておくべきです。
普通決議では、会社役員の選任及び解任を行うことが可能です。
これは、株式の過半数を掌握することで、その株主が単体で役員を選任することが可能になるとう事になります。
逆を言えば、最初にあるあると言ってお伝えしたパターンの中でも、三分の一ずつ持っているケースの場合は、家族喧嘩次第では、誰かと誰かが手を組めばそれ次第ですぐに経営者を選任する権利(会社の実質の支配権)を掌握することが可能になってしまいます。
実際に何度か私もそういう状況を見ました。

では、50%さえ掌握出来ておけば安心なのか?と言うと、ご自身の代では問題が無いかもしれませんが、その次の代、孫世代になった際に対策が十分でないと相続次第では、完全に株式が分散して気付くと全く親族外の人間に株式が亘る可能性もゼロでは無くなってしまいます。

後継者がどんな方で会ってもこの原理原則は法律が変わらない限り変わりはありません。
事業承継を実行する際に、「無税で」と言う事に腐心して株式を分散させると言う事だけは避けることを推奨します。

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【この記事を書いたコンサルタント】
石田 知大

関西学院大学出身。法学部を3年飛び級で卒業後、同経済学部へ編入、財政・金融システムを専攻。
卒業後は船井総合研究所に入社。
異業種からの新規参入、調査分析に関するコンサルティングに関わり、現在は財務診断・改善の提案や成長のための事業計画、財務管理体制の構築といったコンサルティングテーマに従事している。
現場に入り込んでの実態に即した実務の改善や、誰にでもできる仕組み作りの提案などに重点的に取り組む。

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