財務トピックス(コンサルタントコラム)

思っていても決して言ってはいけない銀行員への一言

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▼銀行員に言ってはいけない一言 by 元銀行員の財務コンサルタント▼
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(宮井)今回は、船井総研の財務コンサルタントである石田さんに
「思っていても決していってはいけない銀行員への一言」
について教えてもらいたいと思います。

石田さんよろしくお願いします。

(石田)よろしくお願いいたします。

(宮井)石田さんって、元銀行員であったと思うんですけど、銀行との関係が悪くなるような発言をしてしまう経営者の方にお会いしたことありますか。

(石田)多いですね。
関係を悪化させるようなことを、言ってしまう経営者の方は多いです。

(宮井)そうなんですね!

銀行が考える企業との関係づくり

(宮井)そもそも、銀行員の方って、企業とどのような関係性を築いていきたい、というふうに思っているのでしょう??

(石田)銀行の方は、企業と長くお付き合いしたいというのが、前提になってると思ってます。
できれば長く太くなんですけれども、細くても長いお付き合いというのが、銀行サイドは皆様とお付き合いしたいと思ってるイメージですね

(宮井)基本的には、お付き合いが始まったらずっと付き合い続けるというようなイメージですか。

(石田)そうですね
なので長いお付き合い、かつお互いにWin Winな関係を施行されていることが多いですね。

なので中小企業の皆様が銀行に与えることを与えて、銀行からも与えられてという相互にお互いのメリットを享受し合えるような、関係が銀行側としても望んでいる関係だと思います。

(宮井)企業側から与えられ、銀行側からも与えられる。
その与えるというのは具体的には、どういったものが例としてはあるんでしょうか。

(石田)簡単に言うと金利収入は、銀行にとっての収益元になっていますので、皆さんは金利を払う側だと思います。
それは与えているということになると思います。

それが一点目、融資を受ける際の金利を与える。

二点目が預金を与えている、というところもあると思っています。
私もそうなんですけど、皆さん個人で預金口座を持ってますし、法人でも預金口座を持っています。

預けたお金を銀行は運用先として融資をしているという関係なので、皆さんはお客さんでもあり、仕入れ先でもあるという。
販売先でもあり仕入れ先でもあるという、不思議な関係が銀行との関係性になってきます。

(宮井)与える、与えられるというのも長くやっていけると、関係としてはいいということなんですね。

(石田)そうですね。

(宮井)分かりました。
ありがとうございます。
企業と銀行の良好な関係とは

(宮井)企業としてはどういう関係性だったり、状態になっていると銀行と良好な関係を築けているというふうに判断できるでしょうか。

(石田)企業側としては融資を受ける際に、皆さんが望む条件で融資が受けられてる状態というのが、皆さんにとっては良好な状態だと思うんですね。

なので皆さんがお金を借りたい時に、銀行側から能動的に良い提案が受けられる状態というところが、銀行と良好な関係を築けている会社の証明かと思います。

それをやるために、やらなければいけないことは、これからお話しします。

(宮井)逆に、自分が希望する条件で、融資を受けられなかったりすると、あまり良い関係が築けていないと考えたらいいですね。

(石田)そうですね。
銀行側もあの社長は良い条件にできないから近づけなくなるし、皆さんの側も経営者の側も、あの銀行はいい提案してくれないから疎遠になってしまう。

お互いが遠ざけあうと歩み寄れないという関係になってしまうので、長いお付き合いを最初に思考していても途中で切れてしまう、というのが残念な終わり方ですね

良い関係性を壊してしまう社長の言動とは
(宮井)いい関係性だったものを壊してしまう行動だったり、発言だったりというものが経営者側にはあるということなんですけど、そちらをいくつか紹介していただきたいなというふうに思います。

(石田)三つご紹介させていただきます。
1.要求ばかりしてしまう
(石田)一つ目が自分の要求しか伝えない、独りよがりなタイプですね。
これが一つ目です。

(宮井)どういう感じですか?

(石田)例えば金利を下げてほしいとか。
融資する期間を長く設定してほしいとか。

ストレートに借入条件を良くしてほしいということを、そればかり言う経営者の方、こういう経営者の方は引かれます。

(宮井)つい言ってしまいがちな言葉のような気がします。

(石田)そうですね。
こういうものの言い方する経営者の方って、大体何で金利を下げなければならないのか、とか借入期間をなぜそこまで伸ばさなければならないのか、という合理的な理由を説明できない方がほとんどだと思うんです。

経営者の側が合理的な理由が言えないということは、銀行の方が稟議をかけられないということを意味するんです。

つまり金利を下げる理由がないのに、
「あの経営者の方が金利を下げたいから、下げたいと思います」
という稟議は銀行の中でかけられません。
つまりこういうものの言い方をすると結果金利が良くならない、という悪循環に陥ってしまうんです。

(宮井)銀行員の方というのは変更する時に、行内で稟議をあげるということがあるんですね。

(石田)そうです、ルールです。
なので銀行の方は基本的には、お客さんである経営者の方から言われたら、何とか対応してあげようと思います。

そこに合理的な理由がなければ、例えば金利を下げてほしいという要求だけ言って、それを鵜呑みにしたとしたら、金利今3%だから2%に落としてほしいと言われるのを全部受け続けたら銀行の経営が成り立たないですよね。

銀行側は経営者の方、中小企業や、中堅企業大企業から預金を預かってそれを運用先として融資をしてくれるわけなので、条件を簡単に変えることはできないんです。

そこに合理的な理由さえあれば考えてくれますが。

(宮井)そうですよね。
その稟議をあげなければいけないけれども、理由がなければ困った要望になってしまいます。

(石田)そうですね。

(宮井)ある意味面倒くさくなってしまうでしょうし。

(石田)そうですね。
ましてや今、マイナス金利の状態ですし、例えば資材とか世の中のものの値段が上がってる環境の中で単価が上がります、というのは説明しやすいと思います。

けれども銀行側の仕入れ値って一円も上がっていない中で、例えば
「市中金利がみんな上がっているからうちもあげてください」
という時には言うんですけれども、しかし金利がこれ以上ないところまで下がっているのに金利を下げるというのは、銀行側にとっては自分で自分の首を締めるだけなので、銀行側から提案してくることは基本ないです。

(宮井)もしも自分の要求を、どうしても伝えたい場合にはしっかりとその背景だったり、合理的な理由を伝えるというのがある意味マナーというか、取るべき行動ということですか。

(石田)はい。
加えて、銀行といい関係性を築いたうえで、というところがベースにあります。

(宮井)二つ目お願いします。

2.情報を出し渋ってしまう
(石田)二つ目ですね。
タイプで言うとええかっこしいというタイプです。
それは業績が悪い時に情報を出し渋るタイプ。
こういう経営者の方は嫌われます。

(宮井)これもよくありそうな行動な気がするんですけど。

(石田)そうですね。
経営者のマインドでしょうがないと思うんですけれども、やはり良い時はすぐ報告したいですけれども、業績が悪い時に全然報告しないという方は、端的に嫌われてしまうと。

(宮井)良い時は良いと思うけど、、、
悪い時には経営者さんも理由があって出しにくいのかもしれませんね。

例えば業績が悪いから銀行に嫌われてしまったりとか、無下にされてしまうというふうに思う経営者さんもいるかもしれないですけど、そんなことはないですか?

(石田)そんなことはないですね。
情報提供を遅らせば遅らせるほど、銀行側からの評価が下がってしまうので、良い時も悪い時も同じ頻度で淡々と、情報開示してくれる経営者の方が一番信用を積み重ねます。

(宮井)それが信用になるんですね。

(石田)例えば、決算のタイミングは一年に一回あります。
決算の報告が毎年6月にやるけれども業績が悪いから7月にするとかそういう場合。
あの経営者の方は、毎年6月なのにどうしたのかな悪いのかなというふうに勘ぐられてしまいます。

6月に提出しているのなら6月に必ず報告をして、悪い理由をそれこそ合理的な理由を
・なぜこういう結果になったのか
・銀行に対してお願いしたい事項は何なのか
ということを同じ頻度でやっていくというのが、一番信用を積み重ねるタイミングとやり方かなと思います。

(宮井)自分ごとに経営者さんも置き換えて考えてみていただくと、部下とかメンバーに仕事を依頼した時に仕事が遅くなってくると、部下から連絡が遅くなると不安になってしまうことと同じ心理ですか。

(石田)そうですね。
経営者の方は部下ではないんですけれども、Win Winなビジネスパートナーである銀行にはなぜ悪いのかというところを出し渋ることなく、皆さんが情報を出し渋ると銀行は貸し渋りに転じてしまいます。

なので長きにわたる関係性を作る際には、決算は6月で決めたら6月ですし、毎月試算表を20日に提出すると決めたら20日に提出して、それがなぜ悪かったのか、良かったのかという理由をきちんと合理的に説明ができる経営者の方は、信用を積み上げてらっしゃいます。なので、悪くなった時に引かれることはなくなります。

(宮井)三つ目お願いします。

3.担当者を代えてくれと言いがち

(石田)ちょっと変わった切り口でいくんですけれども、担当者や支店をすぐに代えてくれという人は嫌われます。

(宮井)これはどういうタイミングで、言われるケースがあるんですか。

(石田)銀行の方は転勤が、大体多いところだと、2年サイクルくらいで入ってきます。
前の担当者の方が良かったから、あのぐらいのレベルの高い担当者に代えてくれとか、支店長に言ってしまう方がいらっしゃったりするんです。

気持ちはすごくよくわかりますね。

担当者もそうですし、今お付き合いしてる支店自体を代えてくれという経営者の方もいらっしゃるんです

(宮井)例えば移動先の支店に代えてくれとか?

(石田)それもそうですね。
優秀な人の支店に代えてほしいとか、この支店は規模が小さいので大きな支店で融資量の多い支店で、決済の権限が多い支店に代えてくれとかです。

こういう方は思っていても口に出すと嫌われてしまいますよ、という典型的な例です。

(宮井)これ言ってしまいそうです。

(石田)そうですね。
僕らコンサルタントに、あの担当者はちょっと前よりも良くないとか、良くなったとか言ってくれるのはいいんですけれども、銀行の方にこれを言ってしまうと、かなり印象が悪くなります。

「仕振りが悪い」という言い方を銀行の方はされます。
行儀が悪いという言い方を銀行員の用語で「仕振りが悪い」と言ったりします。

(宮井)どうしてそこまで言われるほどのことがあるんですか?

私も言ってしまいそうだなと思っているので、それが銀行にとって重大なことなのかということを説明していただけると。

(石田)担当者や担当支店を代えるということは、金利を下げてくれということ以上に合理的な理由が必要なんです。

担当者を代える理由は、例えばこの担当者で事故が起こってしまったとかいうことで、銀行側の信用が著しく失墜するような場合くらいしか、代えるイベントは基本はないです。

支店も一緒で、担当支店を代えるということは、例えば本社を東京から大阪に移転したので物理的に東京の支店とお付き合いしていたらお付き合いがしづらいので、大阪の支店に代えてくれという。

こういう本当にもう誰が見てもそれは代えないと駄目だよね、という理由がない限りは基本的に検討もしないところなんです。

(宮井)一般の会社は、例えば営業の方だったり、カスタマーサポートや、もしかしたら船井総研でもコンサルタントで言うと、この担当は不安だから代えてくれとか、あまり対応が良くないから代えてくれということは、よくある話だと思うんですけど銀行だとそういう習慣が違うというふうに捉えておいたほうがいいですか。

(石田)捉えていただいて結構です。

それを面と向かって
「社長まあそうは言わずに付き合ってくださいよ」
というのは面と向かって言ってくれるんですけれども、面と向かわずにお店に帰ったり、支店に帰った後であの会社は行儀が悪い、「仕振りが悪い」というふうにチェックを付けられてしまう銀行の特徴かなと。
お会いしたタイミングで何を話したとか記録に残されてしまうと、行儀が悪い会社認定がずっと記録で残ってしまいます。

(宮井)怖い。

(石田)そうですよね。
なので言ってはいけないことを覚えておけば言わないで済みます。

(宮井)本当ですね。
銀行ならではの習慣というのがありそうなので、是非今日のこの話を経営者の方は頭に入れといていただきたいなと凄く思いました。

(石田)そうですね。
自分に置き換えてやっていないかなと。
やっていたとしたら、ものの言い方を変える工夫をしていただいたり、あとは金利を下げてくださいと直接言うのではなくて、関係性を良くしてから条件交渉に入るというところを意識していただけるといいと思います。

【この記事を書いたコンサルタント】
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