◤銀行に嫌われる社長がやりすぎてしまっていることTOP3◢
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皆様は銀行と良い付き合いができてますか?
銀行は決算書の数字だけを見ているわけではなく、信頼できる社長か、応援したくなる社長か、というのもしっかりと見ています。
「あの社長は信頼できない」「あの会社は好きじゃない」というのが、審査の場面で支店長や審査部が言っているのをほとんどの銀行員は一度は耳にしたことがあると思います。
好き嫌いは、現実に審査に影響しています。
銀行に嫌われないことは、中小企業の経営者には大事なことです。
では、実際に銀行に嫌われる社長とはどんな社長なのか。
実は銀行に嫌われる社長がついやりすぎてしまっていることがあります。
今回はそのTOP3を発表したいと思います。
銀行に嫌われる社長がやりすぎてしまっていることTOP3
<第3位 金利交渉>
銀行に嫌われる社長がやりすぎてしまっていること、第3位は、「金利交渉」です。0.1%でも金利は安い方がいい、と考えている方、危険です。
もちろん金利は安いに越したことはないのですが、あまりに金利にこだわり過ぎると銀行にとって採算の取れない先になり、今後本当に資金が必要な時に借入をしにくくなる可能性があります。
また、銀行は融資先の業績が上がるような様々な経営支援サービスにも近年力を入れてますが、金利交渉をやりすぎる社長に対しては「どうせ金利勝負なんだから、役立つサービスしても一緒でしょ」と支援にも力が入らなくなってしまいます。
金利には企業の財務状況に応じた適正値があります。
変に金利を高く借りる必要はありませんが、適正値以上に安く借りようと交渉しすぎるのは、借入もしにくくなりますし、良いサービスも受けにくくなります。
特に最近、銀行の収益悪化により金利にこだわる銀行も増えていますし、コロナの影響により借り手優位な状況も変わってきています。
<第2位 節税>
銀行に嫌われる社長がやりすぎてしまっていること、第2位は、「節税」です
節税をやりすぎると銀行が嫌がる理由としては主に2点あります。
・貸しにくい決算書になる
・実態の財務状況が見えにくくなる
銀行が融資の審査をするときに見るポイントは色々ありますが、
利益と自己資本が多い会社にはお金が貸しやすく、
利益と自己資本が少ない会社はお金が貸しにくくなることが大きなポイントとして挙げられます。
節税を行うと利益が少なくなり、結果的に利益の蓄積も少なくなるので自己資本も少なくなります。つまり、節税すればするほど、どんどん貸しにくい決算書になってしまいます。
また、本当にかかっている経費と節税であえて増やした経費の見分けが複雑になり、その会社が本来どれくらい利益を出せる会社なのか、実態が不明瞭になります。
節税は税金によるキャッシュアウトを防ぐために有効な手段ではありますが、何事もバランスです。
<第1位 隠し事>
銀行に嫌われる社長がやりすぎてしまっていること、第1位は、「隠し事」です
みなさん、銀行にどこまで本音で話してますか?悪い情報もしっかりと話してますか?
銀行では融資のことを与信とも言い、与信とは文字通り信用を与えること、つまり融資とはその会社を信用していることの証です。
隠し事をする相手は信用しにくい、つまりお金を貸しにくいと銀行は判断します。
隠し事してもばれなかったらいい、と思った方、危険です。
業績が悪化したタイミングで隠し切れずにばれてしまうケースがほとんどで、業績が悪化したので資金が必要、しかし隠し事がばれて銀行からの信頼を失い支援をしてもらえない状態に陥ることがしばしばあります。
実際に、コロナの影響により業績が悪化して隠し事が発覚する企業が増えています。
「業績が落ちたらその原因と対策をしっかりと伝える」「不祥事が発覚したらその顛末と業績への影響をしっかりと伝える」「資金繰りに不安があるなら、いついくらぐらい資金が必要なのか、またその資金をどのように返すのかをしっかりと伝える」「決算内容に不備が見つかったら、その内容をしっかりと伝える」
どれも当たり前のことですが、これらをしっかりと行っている社長は多くありません。借入するための細かなテクニックはいくつかありますが、それよりも圧倒的に重要なのはこの信頼関係です。
まとめ
今回は、「銀行に嫌われる社長が「やりすぎてしまっていること」TOP3」をお伝えしました。
第3位 金利交渉
やりすぎると銀行にとって取引メリットのない会社になってしまいます
第2位 節税
やりすぎると貸しにくい決算内容、実態の見えにくい会社になってしまいます
第1位 隠し事
やりすぎると信用できない会社になってしまいます
全国で様々な金融機関とやり取りさせてもらっていますが、
業績のいいときは借りてくれと言うくせに悪くなると来なくなる、信頼できない金融機関もあれば、
困ったときに助けよう、必要な時に力になろうと本気で支援してくれる信頼できる良い金融機関もあります。
良い金融機関と、良い関係性を作るために、今回の内容をぜひ実践してみてください。
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