戦略財務経営フォーラム1月例会プレイバック(1月例会振返り)
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コロナ融資の活用が一巡し、据置期間から1年経った今だからこそ資金調達戦略を立案する必要があります。
そこで、本メルマガでは、本年1回目の1月戦略財務経営フォーラム「コロナ後の融資見直し」の振り返りをし、今後の資金調達の方法をお伝えいたします。
⇒定量評価・定性評価の二極化、サービスの内容の変化、融資の積極性等
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(2)自社の現状分析(第一講座)
⇒コロナによって財務面でどのような影響をうけているのか分析
⇒付帯取引を含めた総合コストを分析し、真のメインバンクを分析
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(3)調達戦略の立案(第二講座)
⇒財務状況ごとに具体的なアクションプランを立案
⇒中長期の方針・事業展開の明示
第一講座:
第一講座では、コロナ関連倒産企業の倒産の要因を”カリスマ経営者の手腕に依存した計画性のなさ”であるとし、見せ方を意識した財務報告の重要性とそのポイントについて上場企業の財務報告を通してお伝えいたしました。
金融機関を納得させる財務報告をするためには、コロナによって具体的に財務のどの部分が影響を受けており、それを踏まえてどのようなアクションを計画しているのか説明する必要があります。
【STEP1】具体的に財務のどの部分が影響を受けたのか判断する
→例)事業を細分化し、減収の原因、費用の増加要因の把握をする等
(2)B/S影響(資産・負債の劣化)
→例)落とすべき負債の整理をする等
(3)C/F影響(日々の資金繰りの劣化)
→例)在庫状況の分析を行う等
(4)簿外影響(外部取引先、その他の商売上の環境劣化)
【STEP2】そこから具体的なアクションプランに落とし込む
(2)B/S動作(資産償却、負債の返済・条件変更等)
(3)C/F動作(支払い条件の見直し等)
(4)簿外動作(マーケティング変更、人財採用によるカバー等)
※金融機関に納得されるための財務報告をするため、下記のPOINTを意識する
【POINT】金融機関が財務数値の中で注視する点を重点的にアクションプランに盛り込む
(2)会社の健全性にまつわる項目(純資産の推移)
(3)会社の返済原資にまつわる項目(キャッシュフロー)
第二講座:
第二講座では最初になぜ、「いま」融資見直しを考えるべきなのかを説明した後、財務状況別に融資の見直し方法についてお伝えいたしました。
「低金利」、「金融機関の再編圧力」「デジタル化推進」「人口減少」など様々な要因に「コロナショック」が加わり、現在、企業・金融機関は共に大きな変化に直面しています。
金融機関はコロナによる企業の業績悪化・倒産でコロナ融資の不良債権化を危惧する一方、”貸せる先”には積極的にアプローチし、融資を行う姿勢をとると考えられます。
企業側はこの機会を活かし、金融機関に中長期の目標・方針を明示した上で、希望を的確に伝えキャッシュフローの改善・将来の投資に備える必要があります。
下記、財務状況別の融資見直し方法を確認し、今すぐ取り組むべきことを確認しましょう。
【財務状況別取り組み内容】
→担保状況、資金調達余力の把握。当座貸越枠の設定。
CASE(2)財務の状況はあまり変わらず
→現状の制度融資の把握。融資の一本化などCFの見直し。取引金融機関の数の確保。
CASE(3)財務の状況は以前よりも良い
→資金調達枠の最大化による今後の投資の備え。
また、財務状況が芳しくない企業も、業績が良い企業も「経済産業省 新型コロナウイルス感染症関連」「J‐Net21」等で常に最新の融資制度を確認するようにしましょう。
出典:経済産業省「新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ」
URL:https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/pamphlet.pdf?20201221
第三講座:
第三講座では金融機関の2020年9月の中間決算から金融機関の現状と動向の分析をいたしました。その上で、2021年に実施すべき銀行面談のポイントをお伝えしました。
中間決算では、コロナ関連の融資・助成金により預金貸出金が増加している一方で、貸出金利周りの低下、与信コスト(不良債権処理費用)の増加により全国113行のうち約6割が減益または赤字という結果になりました。さらに制度融資の期間が終了すると不良債権により収益環境が悪化されると予想されます。
このコロナ市況において、金融機関は現在大きく下記の4種類に分けられます。
取引先の金融機関がどのような方針を取っているかIR等の資料から分析し、適切な融資が受けられる金融機関かどうかを見極めましょう。
また、現在金融機関は業界再編の動きが活発化しており、統合やシステム連携によって、審査判断の変化、人員削減によるリレーションの希薄化等の可能性が高まっています。そのため、これまで以上に情報開示が重要となります。
まとめ:
本コラムでは、2021年の銀行面談のステップを【戦略財務経営フォーラム】1月例会の内容から抜粋してお伝えいたしました。
本コラムで紹介した「銀行面談のステップ」がコロナ禍で調達戦略を立てるための一助となれば幸いです。
【戦略財務経営フォーラム】では今後とも企業価値(=財務的な目線での企業価値)を中長期的に向上させることを目的とし、中小企業が中堅・大手企業に成長する為の各手法を解説して参ります。
次回3月9日(火)の【戦略財務経営フォーラム】では『中堅企業になるための財務戦略』というテーマを取り上げさせていただきますので、ご興味がありましたらぜひお試し参加いただければ幸甚でございます。
《申込希望の方はコチラのURLをクリック》
【初回限定】無料お試し参加のご招待!
※備考欄には「3月フォーラム参加」の記載を宜しくお願い致します。
https://www.funaisoken.co.jp/study/055563
※当該フォーラムは、事業会社の経営者・経営陣、また財務経理担当者の方向けに開催されているものです。コンサルティング業の方、士業の方等、お申し込みを頂戴してもご参加をお断りする場合がございますので、悪しからずご了承ください。
《開催概要》
日時:3月9日(火)13:00~16:30 (受付12:00~)
場所:来場の場合は船井総合研究所 五反田オフィス(セミナールームC)
※コロナウイルス感染症拡大対策のためにオンラインでの開催に変更する場合がございます。
料金:初回お試し無料
テーマ:「中堅企業になるための財務戦略」
〈第一講座〉「次の経営ステージにいくために取り組むべきこと」
(講師:船井総合研究所 金融・M&A支援部 ディレクター 宇都宮勉)
〈第二講座〉「売上30億の壁を突破するための3大戦略」
(講師:船井総合研究所 金融・M&A支援部 当間重和)
〈第三講座〉「徹底分析!なぜあの会社は”中堅企業”になれたのか?」
(講師:船井総合研究所 金融・M&A支援部 チーフコンサルタント 片山孝章)
船井総研の財務コンサルティングは、企業の業績アップを「資金と管理面」からバックアップする実行型コンサルティングです。
財務指標をただ算出してその上下を評価するのではなく、それらの指標をどのように経営判断、投資判断材料とするのか、持続的な成長を支える為に必要な資金調達額を最大にするための施策を検討、実行します。
攻めの投資を実現する際に最も大切なことは、その1期のみ最大の成果を出せることではなく、持続的に最大限の成長を継続することです。
それを資金面から実現する戦略をデザインします。