財務トピックス(コンサルタントコラム)

【戦略財務経営フォーラムコラム】無料レポートのご紹介

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船井総合研究所には様々な経営課題を持った方々がご相談にいらっしゃいます。
その中でよく耳にする相談の一つに
「年商X億円が事業成長の大きな壁になっている」という相談があります。
面白いことに年商の壁は業種、業界ごとに共通していることは多いですが、
その原因は商圏、商品、人員体制など多岐に渡ります。
そして年商X億円を乗り越えられない原因の一つに財務戦略の不足が挙げられます。

財務は会社経営の中でもお金を生まないので、
重要視していない経営者も少なくありません。
しかし、事業を中長期的に成長させていきたい場合にはその成長過程で
財務体制の見直しが必要です。

今回はA社とB社の事例を基に中長期的に事業を成長させるために、
なぜ財務戦略が必要なのか解説いたします。

同時期に同事業をスタートしたA社とB社の年商に差が開いた理由とは!?

A社とB社は同時期に同事業をスタートした会社ですが、
A社は事業スタートから順調に事業規模が拡大し、年商30億円に達しました。
その一方でB社は年商が10億円未満で停滞しており、
事業の成長スピードに大きな差が開きました。

A社とB社の事業成長スピードを分析すると
財務戦略の中でも金融機関との付き合い方が
年商の差を生み出した原因であることがわかりました。

A社は事業拡大に伴い、事業への投資も大きくなることを見越した
以下のような財務戦略を計画、実行していました。

一方でB社は必要に迫れらてようやく考える補充(後追い)投資を
行っていました。

その結果、A社は3~5行の銀行から無担保、無保証で
いつでも10億円の借入ができる財務体制を構築できましたが、
B社はどの銀行からも担保、保証ありの融資しか提案されず、
融資増額の交渉も通らない状況となってしまいました。

財務戦略が事業拡大のボトルネックとなっている企業の特徴とは

年商X億円の壁には
成長ビジョン、財務戦略、生産性向上、組織づくり、社員一体化など
様々な原因が考えられます。

売上、粗利重視の経営(PL経営)をしている会社は
先に述べたB社のように財務戦略が事業成長のボトルネックと
なっているケースが多々あります。
そのような企業では以下のような特徴があります。

・必要に迫れらてようやく考える補充(後追い)投資が多い
・5年先の投資したい項目が曖昧である
・PLへの意識だけが強くBSには無頓着である
・金融機関との付き合いに受動的

このような企業は事業の成長がある一定の規模で成長が滞ってしまい
年商X億円の壁にぶつかってしまうことが多いです。

逆に年商X億円の壁を乗り越えられている企業は財務戦略に以下のような
特徴があります。

・会社のトップが「投資=戦略」と考え、自身の仕事と考える
・会社のトップが「投資するために儲ける(利益を出す)」という
 発想を持っている
・PLよりもむしろBSの改善に意識が強くなる
・金融機関との付き合いに能動的

このように投資戦略は成長の源であるという意識を会社のトップが持ち、
計画的に投資資金を手に入れ、計画的に投資している会社が年商X億円の壁を
乗り越えられています。

事業拡大に必要な財務戦略を立てる3ステップ

ここまで、年商X億円の壁の原因は財務戦略の可能性があることと
財務戦略が事業成長のボトルネックになっている会社の
特徴について言及しました。

ここまで読まれた方は、それではどうやって財務戦略を
たてればよいか気になっている方が多いと思います。

そこで財務戦略を立てる際の基本的な3ステップを紹介します。

STEP1 財務分析
まず「自社の金融機関からの評価」と「課題」を定量的に把握します

STEP2 財務体質の改善
金融機関との交渉の中で、STEP1で挙げた課題を解決し、
健全な財務体質に改善します

STEP3 財務管理体制の構築
財務管理のPDCAを自社内で回し、恒常的に財務体質を強化します

この3ステップを定期的に見直し、自社に落とし込んでいくと、
自社が取るべき財務戦略が見えるはずです。

ぜひ、みなさまも財務戦略を見直し、年商X億円の壁を
乗り越えていきましょう。

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【この記事を書いたコンサルタント】
財務支援部

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財務指標をただ算出してその上下を評価するのではなく、それらの指標をどのように経営判断、投資判断材料とするのか、持続的な成長を支える為に必要な資金調達額を最大にするための施策を検討、実行します。
攻めの投資を実現する際に最も大切なことは、その1期のみ最大の成果を出せることではなく、持続的に最大限の成長を継続することです。
それを資金面から実現する戦略をデザインします。

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