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財務の基礎知識

「財務分析」の基本!押さえておきたい5つの分類についてチェック!

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財務分析は経営にとって重要です。しかし、どのように活用すればいいのか分からないという人も多いと思います。財務諸表にはさまざまな指標があり、なにを知りたいのかによって見るべきポイントは異なります。そこで今回は、財務分析の意味や手法、どのように指標を求めればいいのかについて詳しく解説します。

<目次>

1.そもそも「財務分析」とは?

2.財務分析に欠かせない「財務諸表」とは?

3.財務分析の分類1:収益性分析

3-1.収益性分析とは?

3-2.収益性分析の指標

4.財務分析の分類2:安全性分析

4-1.安全性分析とは?

4-2.安全性分析の指標

5.財務分析の分類3:効率性分析

5-1.効率性分析とは?

5-2.効率性分析の指標

6.財務分析の分類4:生産性分析

6-1.生産性分析とは?

6-2.生産性分析の指標

7.財務分析の分類5:成長性分析

7-1.成長性分析とは?

7-2.成長性分析の指標

1.そもそも「財務分析」とは?

財務分析とは、財務諸表(決算書)を参考にしながら企業の経営状況を財務的な側面から分析することです。算出された数値が業界内の標準値や同業他社と比較して高いのか、低いのか、適正水準なのかどうかなどをチェックします。


こうした財務分析を行うことで、経営上の課題を発見できるかもしれません。また、ただその年の財務状況を調べるだけでなく、数年間にわたっての数値の推移を調べることで、会社の将来予測に活用することも出来ます。


他に、企業に融資をおこなう銀行やお金を出資する投資家が判断材料として役立てる場合も多くあります。銀行や投資家は財務諸表からその企業の収益性、生産性、安全性、成長性などを分析します。


収益性とは、その企業が儲かっているかどうかを判断する指標です。売上げがどれだけ多くても、支出のほうが多ければ儲かっているとは言えません。

生産性は、社員一人あたりの売上高で確認します。とりわけIT分野で重要視される項目です。安全性は収入と支出のバランス、資本金などから倒産のリスクがどれくらいあるかを調べます。

成長性は過去5年間の売上高や利益の平均を算出することで調べることができます。


2.財務分析に欠かせない「財務諸表」とは?

財務諸表の中でも特に注目するべきは「貸借対照表(B/S)」、「損益計算書(P/L)」、「キャッシュフロー計算書(C/F)」です。「貸借対照表(B/S)」には、決算時点での資産や負債、純資産などの金額が記載されています。「バランスシート」と呼ばれることもあります。略して「B/S」と表記されます。賃貸貸借表を見る際のポイントは、その年の数値だけを見ないことです。過去数年の数値と比較することにより、その増減がどうなっているかをチェックします。


「損益計算書(P/L)」には、一定期間における企業の業績について記載されています。損益計算書は英語にすると「Profit and Loss Statement」になるので、「P/L」と略して表記されることも多いです。事業年度の一定期間での売上や経費などが記載されているので、最終的にその企業がどれくらい利益を上げたのかが分かります。


年間のお金の流れを示した「キャッシュフロー計算書(C/F)」は、英語では「Cash Flow Statement」と表記されます。略して「CF」や「CF計算書」と呼ばれることがあります。決算期の間のお金の流れをどのような要因で増減したかが記載されたものです。キャッシュフロー計算書は、中小企業には作成義務がありませんが、上場企業は作成・開示が義務付けられています。


3.財務分析の分類1:収益性分析

財務分析は大きく分けて5つに分類することができます。まずは収益性分析について詳しく解説します。


 


3-1.収益性分析とは?


収益性分析とは、その企業がどれくらい儲かっているのかを調べる指標です。企業の目的で重要な要素は利益を出すことです。そのため、効率的に利益を上げているかどうかを確認することは、とても重要なポイントとなります。どれだけ売上高が大きくても、実際の利益が少なければ効率が悪い経営と言えます。


 


3-2.収益性分析の指標


収益性を見る場合、総資本利益率(ROA)と自己資本利益率(ROE)という代表的な2つの見方があります。


総資本利益率は、総資産でどれだけ利益を出したかを測る指標です。計算式は当期純利益を総資産で割った数値です。この数値が高ければ高いほど、資産効率が良好だと判断されます。


自己資本利益率は、その企業の自己資本(株主総資本)に対して当期純利益をどれだけ生み出したかを測る指標です。計算式は、当期純利益を自己資本(株主総資本)で割って算出します。この数値も高ければ高いほど効率が良い経営として評価されます。


ここでは、他にも3つ指標を説明したいと思います。まずは売上高総利益率です。売上高総利益率は、売上総利益を売上高で割って求めます。この数値が高いと利益率の高い商品やサービスを提供していると言えます。業種によって大きく異なり、飲食業は一般的には高い傾向にあります。


一方、卸売業は低くなる傾向にあります。売上高営業利益率は、売上高に対する営業利益の比率です。こちらは営業利益を売上高で割って数値を算出します。最後に、売上高経常利益率は売上高に対する経常利益の比率です。この数値は経常利益を売上高で割ります。これらはいずれも、より数値が高いほうが収益性がよいとして評価される項目です。


4.財務分析の分類2:安全性分析

ここからは、安全性分析の方法について解説します。


 


4-1.安全性分析とは?


財務分析における企業の安全性とは、その企業の倒産リスクを測る指標として活用されます。つまり、借入に対する返済能力が十分にある場合、その企業は安全性が高いといえます。その逆に分析の結果が悪ければ、その企業は資金繰りに問題が生じやすいといえます。そうした企業は倒産につながる恐れがあると判断されます。そのため、安全性分析では貸借対照表やキャッシュフロー計算書を用いてその企業の資産と負債の割合を調べて算出されます。


 


4-2.安全性分析の指標


賃貸対照表を用いた分析は「ストック分析」と呼ばれます。ストック分析はある時点における企業の安定性を示した数値です。ここでは、流動比率と自己資本比率の2つの指標を説明します。短期的な企業の返済能力は、流動資産と流動負債の割合を示す流動比率と当座資産と流動負債の割合を示した当座比率を見ることで分析できます。これらの数値が高ければ、その企業は短期的な返済(支払)能力が高い、と言えます。


一方、中長期的な企業の安全性は自己資本比率で見られます。総資産に対する自己資本の比率を表した数値で、この数値が高いということは借金が少なく健全な経営をしていると言えます。


「フロー分析」はキャッシュフロー計算書を用いて一定期間の資金の流れを見る方法です。フロー分析では「営業」「投資」「財務」の3つの側面からその企業のキャッシュフロー(お金の流れ)の状況をチェックします。営業活動の収支がマイナスの場合には本業が不調であると判断できます。投資キャッシュフローがプラスになっている場合、その企業は所有する不動産や株を売却してキャッシュを捻出したのかもしれません。


マイナスになっている場合には、設備投資や固定資産へ投資した可能性が考えられます。財務キャッシュフローは、借入金の返済があるとマイナスになり、融資を受けたり社債を発行したりするとプラスになります。


5.財務分析の分類3:効率性分析

企業の経営がどれくらい効率的なのか、ということも財務諸表をチェックすれば分かります。このことを効率性分析と呼びます。ここからは、その分析方法について解説します。


 


5-1.効率性分析とは?


効率性とは企業が保有している資産をどれくらい有効に活用しているかということを知る指標です。企業はただ資産を保有しているだけでは意味がありません。その資産をいかに活用して利益につなげるかが重要となります。


そのため、いくら資産が多くても、それを効率的に売上につなげていなければ、効率性に問題があると判断されます。資産をうまく活用して売上につなげている企業は効率的と言えます。また、この効率性分析によって資産のバランスが適正かどうかも判断できます。資産の持ちすぎや無駄がないかどうかにも活用できます。


 


5-2.効率性分析の指標


効率性分析の指標としてまず上げられるのは、総資本回転率です。総資本回転率は資産をどの程度効率的に活用できているかを示しています。具体的には、売上高を総資本で割った値です。この数値が高いほど少ない資本で効率よく利益を上げていると言えます。固定資産で売上高を割った値を固定資産回転率と言います。固定資産回転率は固定資産の活用度合いを見る値です。この数値が低い場合、固定資産がしっかり管理できていなかったり、設備投資がうまくいっていなかったりする可能性があります。


在庫回転率は棚卸資産回転率とも呼ばれます。売上高を在庫資産で割った数値です。この数値によって在庫の数が適切かどうかの水準を知ることができます。もし数値が低い場合は在庫が長期に滞留している可能性があります。ただし、どれくらいの在庫数が適正なのかは業種や会社によって異なります。一概に高いから良い、低いから悪いという指標ではありません。

売上高を売上債権で割った数値が売上債権回転率と言います。この数値は売上債権をどの程度の期間で回収できているかを表しています。数値が高いほど債権を効率的(早期)に回収できていると言えます。


6.財務分析の分類4:生産性分析

財務諸表を見ることで、その企業の生産性がどうなっているかを調べることもできます。ここからは、生産性分析の方法について解説します。


 


6-1.生産性分析とは?


企業の目的は、「ヒト・モノ・カネ」といった経営資源を効率的に活用して利益を上げることです。

生産性とは、何かを生み出すにあたり、生産諸要素(生産を行うために必要な人やモノ)がどれだけ効果的に使われたかをあらわしています。最先端の機械を導入して生産性を上げるのか、人(従業員)の作業効率を上げて生産性を高めるのか、生産性を高める方法はたくさんあります。


 


6-2.生産性分析の指標


生産性を分析する際、見るべきポイントは3つあります。まず挙げられるのは資本生産性です。資本生産性は資本に対する付加価値を示した数値です。その企業が生み出した付加価値を総資本で割って算出します。機械や設備などへの投資が効率的に活用されているかを測る指標です。


「ヒト」の活用を示しているのが労働生産性と労働分配率です。労働生産性は、付加価値を2期平均の労働者数で割った数値算出されます。一方、付加価値に対する人件費の割合を示しているのが労働分配率です。この場合、人件費には給料だけでなく社会保険料や法定福利費なども加えます。計算式としては、付加価値を人件費で割った数値です。基本的には、労働分配率は数値が低ければ低いほどよいとされています。ただし、実際には業務内容や業種によってどれくらいの値が適正なのかは異なるので注意が必要です。


7.財務分析の分類5:成長性分析

今後成長の見込みがある企業は、それだけ銀行や投資家からの融資を受けやすくなる可能性が高くなります。ここからは、財務諸表から成長性を分析する方法について解説します。


 


7-1.成長性分析とは?


成長性とは、その企業がこれまでにどれくらい成長してきたかという数値です。この数値を踏まえ、今後どれくらい成長見込みがあるのかを判断する材料として活用することもあります。成長性が高い企業は銀行や投資家から注目されるでしょう。実際には、それぞれの企業特有の事情を考慮しながら、売上や利益の伸びについて検討します。


 


7-2.成長性分析の指標


成長性分析の指標は4つあります。まずは売上高増加率です。売上高増加率とは、前年の売上高と今年の売上高を比較したときの増減の割合です。増収率や減収率と呼ばれることもあります。今年の売上高が増加している場合は増収率、減少している場合は減収率です。当期の売上高から前期の売上高を引いた額に前期の売上高を割って算出します。


売上高ではなく利益を見る方法もあります。利益増加率には経常利益増加率と純利益増加率など、対象となる利益をどこに置くかで算出方法は異なります。どちらも当期の経常利益や純利益から前期の経常利益や純利益を引き、その数値に前年の経常利益や純利益を割って求めます。利益増加率は増益率や減益率と呼ばれることも多いです。これらの数字は基本的には単年度の数字を見るのではなく、過去数年分の変化をチェックします。数値が大きいほど状況がよく、企業が成長していることを表していると言えるでしょう。


売上高や利益ではなく、資産や従業員の増減から企業が成長しているかどうかを判断する方法もあります。総資産増加率は利益の増加率を考慮しながら、企業がもつ資産がどの程度拡大したのかを確認する方法です。資産増加額を基準時点の資産残高で割って算出します。この指標単体で判断するのではなく、利益増減率と見比べる必要があります。従業員増加率も同じく、従業員の増加の割合から企業の成長性を確認します。当期従業員数から前期従業員数を引いた人数に前期従業員数を割った値が従業員増加率です。従業員増加率もそれ単体で見るのではなく、企業の成長率を照らし合わせてみることが重要です。


きちんと財務分析をして経営に役立てよう

財務諸表を見ることで、企業のお金の流れや経営状態を確認したり、今後どうなるか、どうするべきかの予測を立てたりするために活用することができます。財務分析にはさまざまな分類や指標があるので、チェックする際にはそれぞれの意味や違いをしっかり把握しておきましょう。そのうえで、どの指標が自社にとって必要なのかをあらかじめ知っておくことが大切です。財務分析で数値を出すだけで満足せず、同業他社や過去の自社の推移と比較して、なにか改善できるポイントがないか、経営にいかすことはできないかと考えることで、初めて財務分析を活用したと言えます。ぜひ、経営戦略に財務分析を役立てましょう。


詳細の財務分析、目指すべき指標・水準などは無料の個別相談にてお伝えすることも可能ですので、興味を持たれましたらご相談ください。


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