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財務の基礎知識

クラウド会計導入で経理業務軽減!?

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1.今後の経理業務の変化

2023年、中小企業の経理業務は大転換期を迎えます。

・2023年10月インボイス制度の導入
・2023年12月改正電子帳簿保存法猶予期間の終了

インボイス制度とは消費税の「仕入税額控除」を受けるための制度であり、インボイス制度導入後は、適格請求書(インボイス)に記載されている税額のみ「仕入税額控除」の対象となります。

インボイス制度対応のため、適格請求書(インボイス)の発行が必要となり、先方企業から受け取った請求書がインボイスに対応しているかの確認も必要となります。上記に対応できない場合、「自社が仕入税額控除が適用できず納税額が増えてしまう」ことに加え、「取引先企業が仕入税額控除を受けることができない」ということになります。

上記に対応しなければならない一方で、中小企業の経理業務は下記の課題を抱えています。

①紙での請求書・領収書が多く、入力作業に時間がかかる
②帳票を手書きで作成している
③経理業務が属人化して、業務の引継ぎを行うことができない

多くの中小企業は、非効率的な経理業務が課題となっており、インボイス制度への対応、改正電子帳簿保存法への対応といった法改正への対応が進んでいません。

そういった際「クラウド会計ソフト」を導入することにより、法改正への対応に加えて、経理業務の効率化を実現することも可能となります。クラウド会計を導入することでどう経理業務が改善されるのかを詳しく見ていきましょう。

2.クラウド会計導入で何ができるのか?

クラウド会計を用いて経理業務を行うと、「法改正への対応」と「経理業務の効率化」両方に対応する事が可能です。

まず、紙で届いた請求書・領収書をクラウド会計に写真を撮影し登録することで、自動で勘定科目と金額、日付をAIが推測してくれ仕訳入力の工数を削減することができ、電子帳簿保存法に対応が可能となります。

また、手書きで帳票を作成していた部分もクラウド会計に仕訳を入れていることで自動で自社の入出金情報や、売掛金の残金が一目で分かるようになります。さらに、経理業務が属人化してしまい引継ぎを行えない場合でも、経理業務の知識がなくても仕入を入力することが可能なソフトがあったり、クラウド会計の会社にチャットで不明点を質問することができ、経理の専門家の税理士が質問に回答してくれる機能がついているソフトも多数あります。

その他にも、下記のメリットがあります。
①月次の試算表作成が10日以内に可能となる
②数名の担当者で経理業務を完了させることができる
③経理業務が効率化されるため、他の業務へ人員を割くことができ業績向上に繋げられる
④税理士との業務分担をすることができる

具体的には下記のような企業は、クラウド会計の導入を検討するべきです。

・紙での請求書や領収書が多く、入力作業が大変
・現金出納帳や売掛台帳など、帳票を手書きで作成している
・部門別の損益を出したいが、そこまで手が回らない
・請求書発行、請求管理など各システムが会計と連携しておらず二重入力が発生している
・経理の人員を増やす必要がありコストがかかる・経理業務が属人化していて、業務の分担や引継ぎができない

3.クラウド会計導入の成功事例

実際にクラウド会計を導入して、経理業務効率化に成功した事例をご紹介します。

会社概要:年商20億の自動車販売店

【導入前の経理業務と課題】
・月次決算が30日以上かかっている
・業種特化システムを利用しており、会計システムと連携していない
・紙で出力した帳票や控えを経理に回して手入力している
・社長の奥様が経理を担当しており、他の担当者へ引継ぎをしたいがなかなか進んでいない
・新店の出店を控えており、経理が回らないのではないかと不安を感じている

【導入前の経理業務の流れ】

【導入後の経理業務】

【導入後の経理業務の流れ】
・社長の奥様から担当者へ経理の引継ぎが完了
・1年で2店舗出店したため経理業務は倍増したが、1人で十分回る体制を構築
・金融機関へ試算表を早く提出できるようになり、融資枠を2倍に増額できた
・業績がリアルタイムに把握できるようになり、利益率が上がった

他にも経理業務の進捗状況をリアルタイムで把握することができ、現状の経理業務のボトルネックを認識することもできました。
電子帳簿保存法、インボイス制度にも対応することができ、クラウド会計を導入したことで業績UPにも繋げることが可能です。

4.まとめ

本コラムでは、経理業務の転換とクラウド会計導入のメリットを紹介しました。

電子帳簿保存法、インボイス制度に対応するためにもクラウド会計の導入は今後必須になってきます。

また、経理業務の効率化を行うことで、月次決算が早期化し資金調達の投資計画を作成することも可能になります。

今後自社の業績を上げたいといった成長企業にはクラウド会計の導入は必要不可欠な取り組みになります。時流に乗って早期に対応することをオススメします。

より詳しく、クラウド会計導入について知りたい方は下記URLよりご確認ください!!

https://www.funaisoken.co.jp/solution/vi-cloud-accounting



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