【成功事例】買取再販事業の拡大にあたり取り組むべきこと
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1.はじめに
買取再販事業会社のご支援をさせていただいている中でこのようなお悩みをよく耳にします。
✓不動産業に強いと聞く金融機関に行ったら融資してもらえなかった
✓借入しているプロジェクト案件が増えてきたため、現在融資しているプロジェクトが終わらないと次の融資はできないと言われた
✓案件がたくさんありすぎて審査に時間がかかってしまうと言われた
なぜ自社だけこのような対応をされてしまうのだろう・・・
知り合いの不動産会社はもっと積極的に融資してもらえているのに・・・などと思ったことはありませんでしょうか。
そのような問題が発生しないためにも
◆不動産業界の調達環境の理解
◆銀行への面談の仕方
上記2つが非常に重要になってきます!
◆不動産業界の調達環境の理解
金融業界の現状として22年9月コロナ制度融資申し込みの終了、融資での儲け減少、メガバンク・地方銀行では大幅な人員削減などといった状況となっております。そのため手数料、金利獲得を狙う経営方針を取る金融機関が多く、担保・採算(手数料・金利)が取れる不動産融資は取り組み易くなっています。
しかし、不動産融資は取り組み易くなっている一方で人員削減などに伴い銀行員は多忙なスケジュールのもと動いています。そして銀行として採算も取らなければならないためすべての買取再販事業者に積極的に融資はできないといった現状があります。
◆銀行への面談の仕方
銀行とのやり取りのなかで皆さんはこのような取引をしていませんでしょうか?
・試算表は半年に1回しか提出していない
・在庫一覧表を求められた際にすぐ開示できない
・在庫期間が1年以上経過しているものが散見される
・金利を下げる交渉をしている
これらのことは行ってはいけません。
不動産会社に金融機関が融資を決める要素は
決算書の内容5割:事業内容3割:銀行面談の仕方2割となっております。
(他業界は決算内容7割:事業内容3割)
銀行との面談の際には、
決算報告にて金融機関への要望を盛り込む
新規金融機関を入れ金融機関同士の競争環境を作る
金融機関へ事業の展望や要望を資料で説明 といった工夫が必要となります。
買取再販事業者は決算書・事業内容だけでプロジェクト融資の融資姿勢が判断されているわけではないのです。
いかかでしたでしょうか?実際に取り組めていることやまだできていないことがあったと思います。今回は、他社の成功事例をもとに金融機関との付き合い方についてお伝えできればと思います。
2.成功事例解説
2.成功事例解説
◆新規行を増やすことができた事例
◆一行あたりの融資額を増やすことができた事例
◆条件を良化させることができた事例
◆新規行を増やすことができた事例
【会社概要】
年商:約10億円
業種:不動産業:仲介メイン 買取再販に注力
売買件数:21年15件 22年30件(半期時点)
【取り組み内容】
【調達改善結果】
【新規行を増やすことができたポイント】
・銀行から良い評価をしてもらうための計画的な決算対策
→銀行が自社の決算書のどこを見ているのか理解
→銀行から評価される財務となるよう対策
・金融機関説明用の資料を作成・提出したこと
→決算説明、事業計画を策定
→新規行へ決算書と一緒に渡せるように準備
・新規行と取引開始するためのコツを知っていたこと
→新規行の選定やアプローチの仕方についてポイントを押さえていた
◆一行あたりの融資額を増やすことができた事例
【会社概要】
年商:約10億円(設立3期目)
業種:不動産業 中古買取+リフォーム
売買件数:21年50件 22年100件(目標)
【取り組み内容】
【調達改善結果】
【一行あたりの融資額を増やすことができたポイント】
・金融機関ごとの取引内容を整理し、金融機関を選定
→金融機関ごとの預金・融資・その他付帯取引状況を整理し、取引が伸長できそうな金融機関を選定
・金融機関へ上手くネゴシエーションしたこと
→融資額を伸ばしてもらうため、金融機関への交渉の仕方のコツを押さえうまく交渉
・決算報告にて金融機関への要望を盛り込んだこと
→決算説明資料の中で、金融機関へ買取再販事業の拡大に向けて具体的にどれくらいの融資額が必要であるか盛り込んだ
◆条件を良化させることができた事例
【会社概要】
年商:約6億
業種:不動産業 仲介メイン 買取再販に注力
売買件数:21年12件 22年30件(目標)
【取り組み内容】
【調達改善結果】
【条件を良化させることができたポイント】
・取引内容を整理し、面談していく金融機関を選定したこと
→金融機関ごとの預金・融資・その他付帯取引状況を整理し、取引が伸長できそうな金融機関を選定
・新規金融機関を入れ金融機関同士の競争環境を作った事
→新規金融機関との取引の仕方を押さえていた
→既存+新規で金融機関の競争環境創出することで良条件の提示
・金融機関へ事業の展望や要望を資料で説明したこと
→決算説明資料や事業計画で展望や要望について記載し、説明
3.まとめ
・新規行との取引の仕方
・銀行に向けて資料を作成
・銀行同士の競争環境を創出
これらが重要であるということが本記事にてご理解いただけたかと思います。面談にはコツがあり適切な方法で取り組む必要があります。今回のコラムが皆様の今後の企業成長の一役を担うことができれば大変嬉しく思います。