財務トピックス(コンサルタントコラム)

事業承継は、税務だけでなく法務の対策が重要である

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中小企業の事業承継というと、どうしても、自社株の株価対策に目が向きがちであり、事業承継について相談するとなると、税理士が頭に思い浮かぶ経営者の皆様も多いかと思います。

確かに、自社株を後継者に承継する際にかかる贈与税及び相続税は、決して軽いものではなく、税務面の対策は非常に重要になってきます。

 

もっとも、株式の権利には、経済的利益を受ける権利である自益権以外に、企業の経営の意思決定に関与する権利である共益権があります。特に、中小企業にあっては、所有と経営が一致しており、株主と経営者との関係が近いことから、この共益権をいかに調整していくのかということが重要になってきます。議決権等の共益権を無視し、自益権のみに着目した株価対策に走ってしまうと、後々、会社を乗っ取られたり、お家騒動が起きたり等の法的紛争のリスクが生じます。

また、一度、他人に承継してしまった株式を買い戻すための経済的コストは、多大なものがあります。事業承継に伴う株式の承継は、今後の長期的な会社の経営に関わるものであることから、長期的な視点で対策する必要があります。

実際に弊社が関与している先においても、目先の節税のために、株式が分散してしまっている会社が多く、事業承継に伴い、分散した株式を集約するために、多大な経済的コストがかかってしまっています。

 

『近年、税理士と弁護士との連携が増えてきました』
(日経新聞2018/9/13付 3県弁護士会と事業承継を支援 北陸税理士会
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO35277850S8A910C1LB0000/参照)。

特に、このコラムをお読みになっている経営者の皆様におかれまして、株式が分散してしまっている等の事情がある会社では、法務面において、会社経営上のリスクがないのかといったことも気を配られることをおすすめいたします。

【この記事を書いたコンサルタント】
財務・IPO支援部

船井総研の財務コンサルティングは、企業の業績アップを「資金と管理面」からバックアップする実行型コンサルティングです。
財務指標をただ算出してその上下を評価するのではなく、それらの指標をどのように経営判断、投資判断材料とするのか、持続的な成長を支える為に必要な資金調達額を最大にするための施策を検討、実行します。
攻めの投資を実現する際に最も大切なことは、その1期のみ最大の成果を出せることではなく、持続的に最大限の成長を継続することです。
それを資金面から実現する戦略をデザインします。

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