財務トピックス(コンサルタントコラム)

金融行政のこれまでの実践と今後の方針~金融仲介機能の十分な発揮と金融システムの安定の確保~②

「金融行政のこれまでの実践と今後の方針について」

~金融仲介機能の十分な発揮と金融システムの安定の確保~②

 

変革期における金融サービスの向上にむけて~金融行政のこれまでの実践と今後の方針(平成30事務年度)~について、金融庁から9月26日に公表されました。

第四回目②は「金融仲介機能の十分な発揮と金融システムの安定の確保~経営者の役割とガバナンス~」について見ていきたいと思います。今回は大手銀行グループについて見ていきます。

 

本邦金融機関は、人口減少による国内市場の縮小や長期にわたる低金利環境、デジタライ ゼーションを通じた新たな競争等の中で、将来の収益環境は厳しさを増している。また、世界経済及び我が国経済は緩やかに回復しているが、米国の金融政策の正常化等の動向によっては、本邦金融機関を取り巻く経済・金融市場は大きく変化する可能性がある。

こうした新たな経営環境や経済・金融市場の変化において、本邦金融機関が持続可能なビ ジネスモデルや適切なリスク管理を構築できなければ、長期的に安定した収益は確保されず、将来にわたって金融機関の健全性が維持できないだけでなく、ひいては金融システムの安定性が脅かされる可能性がある。

(金融庁HP資料より)

 

  • 大手銀行グループの課題と対応
  • 我が国の金融システムは総じて安定し頑健性を備えているものの、収益力は低下傾向
  • 緩和的な金融環境の下、リスク性資産価格の上昇やリスク選好の高まりが見られ、グローバルに収益追求行動によるリスクが蓄積
  • 海外業務が拡大する中、新興国を含む内外経済・市場環境の急激な変化への対応や安定的な外貨調達に向けた取組み等が課題

 

  • 大手銀行7グループを対象とした水平的レビューを実施し、リスク管理等に関するベストプラクティスの追求に向けた取組みを促進
  • マクロプルーデンス及びミクロプルーデンスの観点から、以下の課題への対処について対話を実施
    • デジタライゼーションの進展等、経営環境の変化に柔軟に対応できる経営・ガバナンス態勢の高度化
    • グループ・グローバルベースの経営管理態勢の高度化や、RAFやストレステストを通じたリスク管理態勢の高度化
    • 融資規律の維持やクレジットサイクルの転換を見据えた適切な対応
    • 機動的なポートフォリオ運営の態勢整備、安定的な外貨調達と外貨流動性管理の高度化、政策保有株の着実な縮減

 

出典:金融庁ウェブサイト

https://www.fsa.go.jp/news/30/20180926.html

 

以上、今回は「金融仲介機能の十分な発揮と金融システムの安定の確保」について見てきました。詳細は金融庁のホームページに記載がありますので、興味のある項目については深く見ていただければ幸いです。

今回のテーマでは、最近では海外展開が加速している大手銀行グループについて見てきました。外貨建ての融資が伸びれば伸びるほど、安定的な外貨調達の取組みが課題となってきます。人員の削減等もニュースに出ており、海外展開が加速すれば、国内の中小企業向け融資は影響を受ける可能性もあります。ましてや、地方金融機関との競争が激化しており、全体での収益環境によりどの分野に投資を強化していくかによって、融資方針に影響が出てくる可能性もあるかもしれません。

以上

【この記事を書いたコンサルタント】
竹村 良太

早稲田大学卒業後、地方銀行に入行。8年間の銀行業務では、中小・中堅企業から上場企業まで幅広い法人営業を経験。その後、船井総合研究所に入社。
前職時代は事業性評価・財務分析に基づく融資業務に取り組み、中小企業・上場企業向け融資実績を数多く残す。
経営者に寄り添い「三方よし」の精神で財務コンサルティングの提供を行っている。

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