財務トピックス(コンサルタントコラム)

受取条件見直してみませんか

  • 最終更新日/

皆様、こんにちは。
船井総合研究所石田武裕です。

財務改善、さまざまな手法がありますが、
当面は【資金繰り改善】をテーマとしてコラムを配信してまいります。

前回は経営者の大きな悩みの一つが資金繰りに関するものであり、
現預金がなかなか貯まらないことに悩んでいるということをお話ししました。

では会計的な見地から資金繰りを改善するために、
どのような施策があるか考えていきたいと思います。

回収条件を早めることが資金繰り改善につながる

売上代金の回収条件は早ければ早いほど、資金繰りには良い影響を及ぼします。

決算書の貸借対照表(B/S)流動資産の部の中を見ていただくと、
現預金、受取手形、売掛金、棚卸資産(在庫)という順番で資産が並んでいます。
上にある勘定ほど流動性が高いといいます。かっこつけて言いましたが、
上にある勘定ほど現金化しやすいということですね。

例えば受取手形や売掛金の受取条件を早めることができれば、
それだけで資金繰り改善実現です。

以下の事例をご覧ください。
(変更前)月末締め翌月末受取   = 平均サイト45日{(30日+60日)÷2}
(変更後)月末締め翌月15日受取 = 平均サイト30日{(15日+45日)÷2}

月商が1億円の会社であれば、受取条件を早めただけで、
5,000万円(月商1億×15日÷30日)の資金繰りが改善するわけです。

船井総研の考え方

もちろん信用不安が発生する可能性がありますから、既存のお客さんに対して、
受取条件をいきなり変えることは現実的ではないでしょう。
しかし、例えば新規で取引を開始するお客さんに対して、受取条件をできる限り早くできれば、
会社の資金繰りに良い影響を与えることは分かっていただけるのではないでしょうか。

営業担当者が会社全体の資金繰りを考えたうえで、
受取条件を1日でも短くしてくれるように動いてくれたら、
経営者としてはとてもありがたいですよね。

船井総研では、現場主義を貫き机上の空論ではなく、
現実的で実態に即した支援を行っております。
上記のような取組支援にあたっては、経営者の頭の中だけではなく、
営業担当者等現場の方々が実践できるような仕組みづくりのお手伝いをしております。

今回は回収条件を早めることは資金繰り改善につながるということをお伝えしました。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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【この記事を書いたコンサルタント】
石田 武裕

政府系金融機関にて10年超、融資営業・審査一体となった業務を経験した後、船井総合研究所に入社。
300社超の企業経営者に対する課題解決に向けた融資営業・審査業務を通じ、多岐にわたる業種の財務分析・審査・金融商品等に関する豊富な知識・経験を有する。
経営者の夢に寄り添いながらも、徹底した現場主義を貫き、企業経営者、従業員とともに汗をかいて支援に取り組むことをモットーとしている。

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