財務トピックス(コンサルタントコラム)

金融検査・監督の考え方と進め方(検査・監督基本方針(案)について

金融検査・監督の考え方と進め方(検査・監督基本方針(案)について

 

金融庁は昨年12月「金融機関に対する検査・監督の新たな基本方針」を発表し、20年続いた金融検査マニュアルを、平成30年度終了後を目途に廃止することを公表しました。

従来の経営者保証・担保に依存した融資から脱却し、事業性評価による本来の「金融仲介機能」を取り戻すため、金融機関は融資手法の転換を求められています。

今後の金融行政の基本的スタンスが、今後の金融機関の融資体制を柔軟なものに変化させていきます。そのため、事業者にとってこの体制転換は、事業拡大のための手助けとなると言え、金融機関との関係を密接にしていく可能性が多いにあると言えます。

 

【金融行政の基本的な考え方】

  • 金融行政の目標の明確化

✓金融システムの安定/金融仲介機能の発揮、利用者保護/利用者利便、

市場の公正性・透明性/市場の活力のそれぞれを両立させ

✓これを通じ、企業・経済の持続的成長と安定的な資産形成等による国民の

厚生の増大を目指す

  • 「市場の失敗」を補い、市場メカニズムの発揮を通じて究極的な目標を実現
  • 「形式・過去・部分」から「実質・未来・全体」に視野を広げる
  • ルール・ベースの行政からルールとプリンシプルのバランス重視へ

 

【検査・監督の進め方】

  • 実質・未来・全体の視点からの検査・監督に注力

✓「最低基準検証」を形式チェックから実効性の評価に改める

フォワードルッキングな分析に基づく「動的な監督」に取り組む

ベスト・プラクティスの追求のための「見える化と探究型対話」を工夫していく

  • チェックリストに基づく網羅的な検証から優先課題の重点的なモニタリング
  • 定期検査中心のモニタリングからオン・オフ一体の継続的なモニタリング
  • 各金融機関の実情についての深い知見、課題毎の高い専門性を蓄積し、金融機関内外の
    幅広い関係者との対話を行う

 

【当局の態勢整備】

  • 外部からの提言・批判が反映されるガバナンス・品質管理
  • 分野別の「考え方と進め方」などを用いた対話を進めていく
  • 平成30年度終了後(平成31年4月1日以降)を目途に検査マニュアルを廃止(金融機関の現状の実務の否定ではなく、より多様な創意工夫を可能とするために行う)
  • 新しい検査・監督のあり方に沿って、内部組織・人材育成・情報インフラを見直す

 

以上

【この記事を書いたコンサルタント】
鈴木 浩史

千葉県出身。大学卒業後、信用組合に入社。
5年超、個人・法人営業に従事し、3期連続営業No.1となる。また、事業性評価による融資実績を持ち、社内のモデル事業として取り上げられる等、常に経営者の身になってソリューション提供を実施。
船井総合研究所に入社後は、財務診断、事業計画策定、銀行交渉を通して、経営者が描く企業像の実現を追及している

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