財務トピックス(コンサルタントコラム)

事業承継はシンプルな手法が好まれる

「建設会社を長年経営してきた男性は「そろそろ息子に会社を引き継ごう」と考えていた。ところが大きなネックがあった。それは会社の株を譲り受ける子供が、多額の贈与税を支払わなければならないことだ。相談を受けた福崎は納税猶予や免除を受けられる税制の利用を提案した。だが最初の相談から半年以上たったこの日も男性は「決心がつかない」と繰り返した。」(日本経済新聞 2018/8/23 「迫る大廃業時代(4)子離れできないより引用 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO34461690S8A820C1EA1000/

 

上記の日経新聞の記事にもあるように、平成30年度に事業承継税制が改正され、非上場株式において、相続税の納税猶予や免除を受けられるようになりました。

もっとも、事業承継税制が改正されたといえども、その利用は思いの外、伸びていないという印象のようです。

今後、事業承継税制の周知が広がり、税制を活用できる専門家が増えることで、事業承継税制の利用が伸びてくる可能性は大いにありますが、今のところ、弊社が、事業承継の相談を受けている中でも、事業承継税制の活用を選択するオーナー経営者の方々は少ない印象です。

 

その要因としては、雇用維持の条件が一定程度緩和されたといえども、10年後、20年後の将来が見通せない中小企業にとっては、今後の企業の経営の如何によっては税制の打ち切りのリスクがある事業承継税制の活用をためらってしまうということが挙げられます。

またそれ以上に、手続きが煩雑であったり、事業承継税制の利用のために資産税に強い税理士への報酬が必要であったり等、コストそのものの負担が未だに重いということもあります。

 

経営者にとっては、シンプルな事業承継スキームが一番であり、事業承継の先立ち、長期経営計画を立てた上で、キャッシュフローをコツコツと積み上げ、株式の承継資金を準備するということが原則になるのではないかと思います。

 

大事なこととしては、将来必ず来る事業承継に前もって準備するということです。

いずれにしてもまだ事業承継対策、相続対策に取り組んでいない経営者の皆様は、顧問税理士なり、中小企業診断士なりの専門家にご相談してみてはいかがでしょうか。

以上

【この記事を書いたコンサルタント】
鶴田雄大

早稲田大学大学院法務研究科修了。司法試験に合格後、船井総合研究所に新卒入社。その後、弁護士登録。
企業の事業承継や、承継後のオーナー経営者個人の資産承継までのライフプランを幅広くサポートする資産コンサルティングに従事している。

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