財務トピックス(コンサルタントコラム)

【東日本銀行に業務改善命令(金融庁)】

「金融庁が不適切な融資が横行していた東日本銀行に業務改善命令を出した。」

(引用:2018年7月14日付日本経済新聞記事朝刊一面)

 

貸出による利鞘が減少しているなか、根拠が不明確な融資手数料を顧客に要求したり、必要額以上の融資を実行していたようだ。

また、架空登記をさせた取引先へ架空融資も行っていたとのこと…

 

今回のケースで特に問題となるのは、金融庁の監督指針に含まれる「歩積両建(ぶづみりょうだて)」融資を行っていたことである。これは顧客に無駄な金利負担を強いるだけでなく、禁止されている「優越的地位の濫用」に該当する。

 

歩積両建とは…融資金の一部で、顧客に強制的に定期預金を作らせること。

銀行は貸出金と預金額の両方を伸ばすことができる上、預金となる分については

手元に資金が残るにも関わらず金利収入を得ることができる。

一方、顧客には無駄な金利負担が発生し、融資金を自由に使うことができないという

デメリットがある。

 

銀行には様々な法規制やガイドラインがあり、近年は特に「顧客保護」・「顧客本位」という観点が重視されてきたはずであるが…

 

この様な事態を引き起こした背景には、横浜銀行との経営統合があった様だ。

本件に限らず、合併の際の各種規定・評価体系等の作成において、一定の存在感がなければ力関係の大きい方に合わせることが多くなるものと想定される。

実際に私も目にしてきたが、合併が決まると、往々にして各金融機関は融資残高や預金量の増強を図るものである。

 

今後金融機関における統廃合の加速が予想される中、今回の事態を他人事として捉えないで頂きたい。

今まで以上に、金融機関に求められている変化を顧客自身が把握し、折衝の都度、正当性を判断していくことが重要となる。

昔ながらの「お付き合い」もそろそろ卒業されてみてはどうだろうか。

【この記事を書いたコンサルタント】
田上 恵里加

大学卒業後、地銀において9年間勤務。前職では、個人営業にて、住宅ローンや生命保険等の提案を通じた個人資産運用業務に従事し、法人営業にて、事業再生や事業承継をきっかけとした法人融資業務に従事。「顧客の立場にとことん寄り添う」ということをモットーにしており、法人及び個人の両面を複合的に捉えた上で、最も顧客の利益となるような財務コンサルティング及び資産コンサルティングを提供している。

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