特別償却 ~財務の基礎知識~
特別償却とは
特別償却、これは通常の減価償却費以上の超過償却を行うことをいい、法人特別措置法などに基づく特殊措置をいいます。
設備投資の促進、或いは会社自体の近代化といったものが見込めます。
なぜこのような手続きができるかというと、減価償却費を超過して、通常よりも超過した形で適応できることにより税制のメリットを考慮し投資を促進することが図られます。
また、償却を早め、費用負担を前倒しすることによって課税所得を抑制し、同様に税制のメリットを想定しております。
特別償却を行うメリット
特別償却を取り組む理由としては税制メリットによるキャッシュフローの改善。
これは本来かかるべき課税所得に対して特別償却による償却負担を計上することによって納税負担額を抑制し、キャッシュフローを改善することを見込んでおります。
また、大きな設備投資などをすることによって生産性の向上、或いは会社自体の近代化をつなげることによって成長スピードを加速させるといったことが見込めます。
特別償却を取り組んで失敗してしまうケース
この特別償却を取り組む上で主な失敗事例としては自社の損益状況、BS状況を想定しないまま、過大な投資をし過ぎてしまうといったことが挙げられます。
主な事例として太陽光発電などを大きく投資してしまった場合、バランスシートが大きく崩れてしまい翌年度以降の金融機関取引ができなくなったといったようなケースも想定されます。
私ども船井総研としてはこういった特別償却のような大きな投資をする場合、特にBSに着目をし、投資後の想定BSから円滑な金融機関取引ができるのか、或いは事業投資後の収益シミュレーションをしてPL上問題ないのかを想定しつつ皆様に特別償却、こういった投資をご推奨しております。