出店資金 ~財務の基礎知識~
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出店資金とは
出店資金とは出店にかかる資金のことです。
具体的には土地、建物、内装、在庫などにかかる資金です。
小売業や飲食業の店舗のほか、展示場や営業署などにかかる資金も含みます。
業種によっては店舗を増やすことが企業の成長に直結するため、いかに出店資金を上手に調達するかが業績アップの重要なポイントとなります。
しかし、出店資金は事前の準備や借入のルールを決めていないと失敗するケースも少なくありません。
出店資金の借入で失敗する事例
よく見られる失敗が、出店後に資金繰りが苦しくなるケースです。
資金繰りが苦しくなる原因は大きく三つです。
一つ目は借入期間が短くて毎月の返済負担が大きいこと。
二つ目は想定していたよりも収益が上がらないこと。
三つ目は収益が上がるまでの運転資金の負担が想定より重かったことです。
出店前は資金繰りに余裕があった企業も、投資後にこの三つの要因が重なると一気に資金繰りが苦しくなるケースは少なくありません。
出店時に注意するポイント
では、そうならないために出店時には何に気をつけるべきか。
ポイントは三つあります。
一つ目は返済期間をできるだけ長期にし、返済額を抑えることです。
返済額を抑えることで資金繰りに余裕を作ります。
もし、収益を順調に生み出すことができお金が余ってきた場合は繰り上げ返済をすることも可能です。
二つ目は収益予測を保守的に行うことです。
収益予測が甘いと想定を下回る収益だった場合、一気に資金繰りが苦しくなります。
収益予測を保守的に行うことで上手く収益が上がらなかった場合でも資金繰りを安定して回すための対策を事前に検討することができます。
そして三つ目は収益が出るまでに不足する資金を事前に調達することです。
この三つのポイントを押さえて出店を計画的に行うことで持続的な成長を達成することができます。